2020年に父親、2023年に母親の葬儀を小さなお葬式で行いました。実際にかかった費用と感想をレビューします。
これから親の葬儀を迎える世代や、ご自身の終活の参考になれば幸いです。
コンパクトな家族葬が人気
ここ数年、家族葬などコンパクトな葬儀が人気です。
不景気、年金支給先送り、増税…と、多くの庶民が葬儀に大金を使うことに疑問を持ち始めていた頃に、コロナ禍で「大人数が集まることは悪!」という社会全体の空気が後押しして、大手を振ってコンパクト葬を行うことができるようになった、と個人的には感じています。
昔は、コンパクトな葬儀=お金がない、と思われる。
安く済ませようなんて故人に失礼。という空気がありました。
また、本当に故人を偲ぶ気持ちの人たちだけで静かに行いたい、という思いの人が増えている気がします。それが葬儀本来の目的ですもんね。
最近は有名人も、葬儀は家族だけで行うというのをよく聞くよね
小さいお葬式を選んだ理由
我が家も葬儀に大金をかけられる経済状況ではなかったので、2020年に父親が他界したときに、まだ健在だった母が家族葬をできるところを探して自分で問い合わせをしました。聞いたことがある名前だから、ぐらいの理由で選んだようです。父の葬儀は総額で540,400円でした。
母は、希望通りあまりお金をかけずに行えたし、尚且つ会場も綺麗で何の問題もなく、とっても気に入ったようで、父の葬儀後に自分の葬儀のために会員登録をしました。
実際にかかった費用
お通夜なしの小さな一日葬というプランを選びました。
プランに含まれるもの
- 生花装飾
- 棺一式
- ドライアイス
- 骨壺・骨箱
- 枕飾り檀、後飾り檀、仏具一式
- 遺影写真
- 寝台車(搬送代金)
- 役所・火葬手続き代行
- 運営・司会スタッフ
- 葬儀場料金(1日分・最大30名規模の式場)
- 会葬礼状(30枚)
〈小さな一日葬〉の料金
小さな一日葬 | 349,000円(税込み) |
早割り | 85,000円(税抜き) |
消費税 | 26,400円 |
合計 | 290,400円(税込み) |
こうして見ると、早割りが効いてる~!
この他に現金で必要な項目がこちら☟
現金で支払う項目
告別式司会(1h) | 41,800円 |
お坊さんへのお布施 | 101,500円(約) |
合計 | 143,300円 |
お坊さんへのお布施は金額が決まっているので、その金額をきっちり用意して当日持参します(半端な金額なのが不思議!)
司会の人のギャラは現金なのね。即日払い、の契約なのかな?
この他に、火葬費用がかかります。私の住んでる地域の自治体は12000円でした。
あと、火葬している間に食事をしたりすると、食事代と休憩所利用料が発生します。
火葬場はだいたい休憩所が併設されているかと思いますが、私の住んでいる地域の休憩所は、畳敷きで20人程度入れる部屋が3000円(2時間以内)でした。※市民の場合
父のときは親戚のほとんどが火葬場まで来てしまった(?)ので、20名ほどで食事をしました。なので、送迎バス代、食事代、部屋使用料、が14万円ほどかかりました。
母のときは火葬場まで行ったのはごく身内だけだったので、マイカーでファミレスに行きました。
父のときは2020年の秋で、合計540,400円でした。マイクロバスをチャーターして20人ほどで食事をして14万円ほどで済んでいるので、あの頃はまだ物価は安かったですね。今だったらもっとかかると思います。
実際の流れ(亡くなったあとにすること)
葬儀会社に連絡する
我が家は父も母も病院で息を引き取りました。どちらも夜中でした。最近は霊安室を設けていない病院も多いので、すぐに葬儀会社に連絡を取り、遺体をお迎えに来てもらう必要があります。
夜中の場合は、自分で葬儀会社を探すというのは難しいので、病院で教えてもらう葬儀会社に連絡し、そこで葬儀をあげる流れになります。昔ながらの高額な料金の葬儀になる可能性が大です。
家族が他界するという事態は、やはり平常心ではいられません。落ち着いている風を装っても、内心はかなりパニックです。なので、電話をかけて会員番号を告げるだけで、段取りを組んでくれるのは非常に助かりました。
火葬日程と会場選び
火葬の日時が決まる→葬儀の場所と日程が決まる→葬儀の式場によって遺体を安置する場所が決まる、という流れなので、はじめに電話した段階でこれらのことを決めます。
自身の檀家のお寺で行わない場合や、特に指定がない場合は、提携先の式場リストから希望日時で空いている会場を案内されます。
我が家は父のときたまたまベルコで、綺麗でよかったので母のときもベルコにしました。
お寺や葬儀会社の会館など、色んな式場がありますが、高齢の方も多数参列するので、バリアフリーでエレベーターと駐車場ありの式場が人気のようです。
また、近年の死亡者数増加のため、常にお葬式ラッシュの状態のようで、希望の会場に空きがない場合も多いですが、小さいお葬式なら提携している式場が多いので、どこかは絶対に押さえられます。
葬儀の打ち合わせ
翌朝に細かい打ち合わせをしました。日中に他界された場合はそのまま引き続き打ち合わせが始まると思われます。
母は生前申し込みをしていましたが、登録しているだけで入金などはしていないので、プランは遺族が決めていきます。
プランに含まれている事項(棺桶の種類、霊柩車の種類など)も、一つ一つランクがあるので打ち合わせの中で決めていきます。
この時についつい上のランクを選んでしまうと、家族葬のわりに高くついたなぁ、という結果になってしまいます。
家族葬のメリットは赤の他人が来ないから見栄を張らなくていいことです。
小さなお葬式のスタッフが上のランクのものを勧めてくるようなことは一切ありませんでしたが、遺族としては冷静な判断ができない状態ですので、遺族2人以上で打ち合わせの席に臨むことをおすすめします。
できれば配偶者など、故人と血が繋がっていない人が横についてると冷静でいいかも
我が家のチョイス(ご参考)
- お通夜→なし。子供たち家族しか来る予定はないし、子供たちも中高年なので体力的にもキツいので。
- 霊柩車→黒いバンタイプを選びました。最近は霊柩車を選ぶ人はほとんどいないんだとか。いかにも、な感じが敬遠される理由だそうです。
- 死装束→あの白い浴衣は怖く感じるので、晩年母が毎日着ていた花柄のパジャマを着せました。その予定であらかじめ洗濯しておきました。いつもの母の姿で親しみを感じながら見送ることができてよかったです。
- 棺桶→燃やしちゃうし、迷わず一番リーズナブルなタイプを選択
- 花→リーズナブルなものをチョイスしましたが、葬儀当日に特に貧相な感じなどしませんでした。家族葬なら充分でしょう、といった印象。
そういえば最近は霊柩車が走ってるの見かけないね
葬儀
ご自身の希望の宗派で行えます。特に檀家のお寺などの指定がなければ提携している数種類の宗派のお寺の中から選びます。
小さなお葬式経由でお願いしたお坊さんへのお布施は、金額が決まっているのでいくらにするか悩む必要がありません。
但し、前述したように、お坊さんへのお布施は現金になります。
そして司会の方が滞りなく式を勧めて下さいます。標準的な初七日もセットで行うプランで、1時間ぐらいだったかな。
司会の人がいなかったら、いつ誰が何をしたらいいか全くわかんない。司会さまさま!
火葬
あっという間に葬儀も終わり、火葬場へ向かいます。
日本は近年、高齢化により死亡者がとっても多く、火葬場は常にフル稼働のようです。とにかく予約が取りにくいです。
そのせいか、火葬場での時間厳守はものすごく厳しかったです。焼き上がりの時間に遅刻しないように強く念を押されました。
火葬場の建物に入る手前の花壇の脇を指さして「ここに必ず10分前に全員集合してください!」と言われました。
とにかく次がつかえてるので、1秒たりとも待ちませんよ、という気迫のようなものを感じました。
確かに炉は全部火葬中だったし。
まとめ
家族葬のよかった点
●本当に故人を偲んで来てくれた人たちだけで葬儀を行えた
●無駄なくシンプルにリーズナブルに行えた
私もこのパターンで自分の葬儀の準備をしようと思います♪
姪っ子たちに迷惑かけられないからね~!